名探偵の掟

名探偵の掟 (講談社文庫)

名探偵の掟 (講談社文庫)

内容(「BOOK」データベースより)
完全密室、時刻表トリック、バラバラ死体に童謡殺人。フーダニットからハウダニットまで、12の難事件に挑む名探偵・天下一大五郎。すべてのトリックを鮮やかに解き明かした名探偵が辿り着いた、恐るべき「ミステリ界の謎」とは?本格推理の様々な“お約束”を破った、業界騒然・話題満載の痛快傑作ミステリ。


東野さんの小説、「探偵ガリレオ」シリーズ以外正直あまり好みじゃなかった(とはいってもそんな数は読んでいないけど)んだけど、これと「毒笑小説」シリーズ(?)はちょっと読んでみたいと思っていたので読了。
『つまり私は常に主人公である天下一探偵よりも先に事件の真相を暴き、わざとその推理を迂回しながらすべての行動を起こしているのだ。』(P11)この文でなんとなく、自伝で探偵をくさしている、そして自分は本当は、と言うイメージが最初に思い浮かんじゃって、なんとなく笑いが。無論実際の内容とは関係なかったけど。
短編で一つの事件が数十ページしかないので読みやすい。探偵や語り手の大河原警部が作者や読者について言及するなど、メタネタが多いなあ。他の登場人物や犯人も作者、読者を念頭において空気読んでいるし。