からくりからくさ

からくりからくさ (新潮文庫)

からくりからくさ (新潮文庫)

内容(「BOOK」データベースより)
祖母が遺した古い家に女が四人、私たちは共同生活を始めた。糸を染め、機を織り、庭に生い茂る草が食卓にのる。静かな、けれどたしかな実感に満ちて重ねられてゆく日々。やさしく硬質な結界。だれかが孕む葛藤も、どこかでつながっている四人の思いも、すべてはこの結界と共にある。心を持つ不思議な人形「りかさん」を真ん中にして―。生命の連なりを支える絆を、深く心に伝える物語。


梨木さんの本を読むの久々。近年の作品で文庫化していたのを読んでいたが、「西の森の魔女」を読んだとき、面白かったけど、好みの作品とは違っていたので、最近の作品が好みの作品でそれ以前は好みとは違うのかもと思って読んでいなかったが、そうではないのかも。「西の森」は児童文学だから雰囲気が違って、いじめを題材にしているから面白かったけど苦手という印象を強く持ってしまっただけかも。
というか梨木さんの小説を読むの2年ぶりか!そんなに読んでいなかったのか。
最近ライトノベルしか読んでいなかったので、久しぶりの文学、やっぱり文学の人の文章はすごく読みやすいねえ。
というか「りかさん」というほんと関係あるんじゃと、途中で気がついたけど、「りかさん」を先に読んだほうがよかったのかな?(書いた後調べたら、「りかさん」が出たのが、この本の後、ということで、ほっとした)
同作者「沼地のある森を抜けて」と物語の構造似ているし、雰囲気は好きなんだけど、個人的にはあっちの方が好き。ラストの爽快感の差かな、紀久さんの本の問題も解決はしたけど最後付近で問題発生、解決とごたごたした感じが、りかさんの昇天も本人達は納得しているが、個人的にはどうもすっきりとしないし。