新装版 間宮林蔵

新装版 間宮林蔵 (講談社文庫)

新装版 間宮林蔵 (講談社文庫)

内容(「BOOK」データベースより)
19世紀初頭、世界地図の中で樺太は唯一謎の地域だった。樺太は島なのか、大陸の一部なのか。樺太調査に挑んだ間宮林蔵は、苛酷な探検行の末、樺太が島であることを確認する。その後、シーボルト事件に絡んで思いがけない悪評にさらされ、さらには幕府隠密として各地を巡った、知られざる栄光と不運の生涯を克明に描く。

吉村さんの歴史小説、今まで読みたいとは思ってはいたものの読めてなかったが、新装版として出たのを契機に読了。
解説にあるように、僕もいままで林蔵は樺太北部の調査を一人で行っていたというイメージをもっていたので、現地の人びとの協力があって成功できたということは知らなかった。まあ、よく考えれば、一人で東韃靼までいけるはずがないんだけどね。
しかし、北方調査から帰って以後の林蔵の話が半分近くもあって驚いた。後半は「風雲児たち」で見たおなじみの面子が出てくるのが楽しい。
ゴローウニン、「風雲児たち」での1コマで粗末な牢屋に閉じ込められていた、というイメージがあったんだが、結構好待遇(?)だったんだね。
昔の小説だからしょうがないが、シーボルト間宮林蔵って実は会っていたらしいね。「風雲児たち」知識だけど。