ミレニアム 3 下

ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士(下) (ハヤカワ・ミステリ文庫)

ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士(下) (ハヤカワ・ミステリ文庫)

内容(「BOOK」データベースより)
リスベットは回復しつつあった。ミカエルは様々な罪を着せられていた彼女を救うため、仲間を集めて行動を開始する。だが、特別分析班は、班の秘密に関わる者たちの抹殺を始めた。一方ミカエルは病院内のリスベットと密かに連絡を取り、有益な情報を得ようとする。そして、特別分析班の実態を調べる公安警察と手を組む、巨大な陰謀の解明に挑む。やがて始まるリスベットの裁判の行方は?驚異のミステリ三部作、ついに完結。

 これで三部作も終わり。解説で書いてあるようにリズベットの双子の妹が結局出てこなかったのが、もともと10作の構想だったのを忍ばすが、それ以外の要素のほとんどはこの3作できっちりまとめてあるから、作者の死により半端で終わってしまった作品という感じはなく、きっちりまとまっているので、シリーズを読み終えたという満足感を得ることができる。
 班の連中をミカエルたちの意図を読ませずに、意図したと通りに追い詰めていっているのを読むのは楽しい。最後にはなりふりかまわず暗殺者まで動員している班への完全勝利は見ていて気持ちいい。
 テレボリアンとの裁判での対決シーンがこの巻の一番の山場だから、そのあとの旅行のシーンやニーダーマンとの対決シーンで100ページくらい費やしているのにもこの巻がシリーズ最終巻として想定されていなかったというのがわかるなあ。
そういえば、1巻から出ているけどプリペイド携帯ってなんか懐かしい響き。日本では、いつまで使えたんだっけか。
 このシリーズ、最初は正直評判ほどかな?とも思ったけど、2巻下くらいからめちゃくちゃ面白くなって、2巻の下と3巻上下はそれぞれほとんど一日くらいで読み終えるほど、はまった。