武士道エイティーン

武士道エイティーン (文春文庫)

武士道エイティーン (文春文庫)

内容(「BOOK」データベースより)
宮本武蔵を心の師と仰ぐ香織と、日舞から剣道に転進した早苗。早苗が福岡に転校して離れた後も、良きライバルであり続けた二人。三年生になり、卒業後の進路が気になりだすが…。最後のインターハイで、決戦での対戦を目指す二人のゆくえ。剣道少女たちの青春エンターテインメント、堂々のクライマックス。

このシリーズもついに最終巻。と思ったら、解説によるといつか続くかも?という含みがあるよう。
早苗の姉視点、岡巧との恋愛の話、この人らも最初に思っていたよりも本編に絡んでこなかったなあ。
桐谷道場の内弟子、沢谷さん、警視庁に入庁。内弟子ってどういう立ち居地かよくわかんなかったが、下宿しながら道場の手伝いしていた親戚の居候だったってことか。
桐谷先生の過去話。なんかずっと仙人みたいな人だと思っていたから、昔からそんなかと思ったら、過去には案外幼いというか人間らしい意地っぱりの部分もあったのね。たつじいとは子供の頃からの付き合いか。そんな風だったのでは、たつじいは現在の桐谷先生を見ている人と見え方、感じ方が違っても不思議ではないか。
吉野先生と桐谷先生の過去編のリンクが面白い。お互いに気づきがあり、すごく有益な邂逅だったようだね。吉野先生の過去話を読んだ後に、桐谷先生の過去の話を読むと『謝る気があるのなら雑巾がけぐらい、と思ったがいいはしなかった。』(P158)とあることに笑える。