世に棲む日日 4

新装版 世に棲む日日 (4) (文春文庫)

新装版 世に棲む日日 (4) (文春文庫)

内容(「BOOK」データベースより)
動けば雷電の如く、発すれば風雨の如し…。わずか八十人で兵を挙げた高杉晋作のクーデターは、きわどく成功する。幕府は、慶応二(1866)年、この長州藩を圧し潰そうと、天下の兵を糾合し、藩の四境から進攻するが、時運はすでに移り変っていた。維新の曙光を認めながら、しかし高杉はもはや死の床にあった。

ようやく「世に棲む日日」も全部読了。読みやすかったので1巻を読み始めてから、1月もかからず読了できてよかった。
『伊藤にすれば百姓同然の身分から這い出てきて松蔭に愛され』(P24)愛され?
毛利敬親の松蔭の命日の挿話、なんかいいな、好き。
御堀、維新後に長生きしていれば、山県クラスに慣れたかも、という人だがまったく知らなかった。しかし、彼の推薦ということで乃木が破格の処遇を受けたとなると、203高地でのことを思うと、乃木を推薦したということで純粋な気持ちですごいとは思えなくなるなあ。しかし、募兵して1200人も集めた(まった)のはすごい。彼が募兵しなければ、負けていただろうと思うと、かなり重要な人だな。
松蔭、『生前よりも死後において追慕者が多くなっていた。』(P129)松蔭、死後の名を気にしてたから、そう思われてある意味本願か?
河内山半吾、謎めいている人だな。まあ、記録がないからそう感じるだけだけど。いや、それだけの仕事をして記録がないから謎めいているのか。
『白石家の家産が傾いたのは晋作のためばかりではなかったが、すくなくともその八割は、晋作によってであった。』(P264)八割(笑)、それなら晋作のせいということでいいじゃん。
薩長同盟、いつの間に。うーむ、「竜馬がゆく」を読むべきか。
晋作の生涯が松蔭よりも一年短いとは、以外。扱われている分量的にも、松蔭より長かったので、そう感じるだけかもしれないが。
次は「花神」を読む予定。というか、「花神」と対になっている作品ということと、こっちの方が出版年月速いから先に読んだだけで、本命(というか読みたいと思っていたの)は「花神」なので、読むの楽しみ。