マリア様がみてる フェアウェル ブーケ

内容説明
祐巳紅薔薇さまになった山百合会山百合会で、退職する先生を送り出すことになるけれど…!? 雑誌「Cobalt」に掲載された短編に、書き下ろしを加えた大ベストセラーの短編集。


短編集。この巻の短編は結構好き。しかし祐巳たちが登場するのって、「リトルホラーズ」以来で2年半ぶりか!!
この本を読んだときは、日本史とか興味がなかったから気づかなかったけど、苗字が名家らしいものだということに今更ながら気づく。いや、特に現在の山百合会の面々の苗字が特に有名な苗字が多いからそう感じるだけかもしれんが。
永ちゃんは、放っておいたら一人ぼっちで暗い部屋に籠もって絵を描き続けるような私を、どうにか社会に踏み留まらせようとしてくれているのだ。
 私は、永ちゃんの言う「社会」の中には永ちゃん自身も入っていると理解しているので、できるだけ永ちゃんの希望に添いたいと思っている。』(P19)単なる親切やおせっかいでなく、「永ちゃん自身も」とある意味自分のためというのもはいっているのがいい。「単なる親切やおせっかい」でされると、なんか上からという感じを受けて読んでいてもいい気しないので(われながら小さいことだとは思うが)。
「昨日の敵」で、「源氏物語」のことを「平家物語」を源氏視点で描いたものだと勘違いしていたと言うエピソードがあるが、今までそんなこと考えたこともなかった。斬新だな。

ラスト、祥子が出てくるのは本当に久々だ。いつ以来。
この巻は、祐巳と祥子のシーンだけでも満足だわ(笑)