新妻 剣客商売6

剣客商売〈6〉新妻 (新潮文庫)

剣客商売〈6〉新妻 (新潮文庫)

内容(「BOOK」データベースより)
秋山大治郎のことを思いながら夕暮れの根岸の里を歩んでいた佐々木三冬は、背中を斬られて逃げてきた女に小さな品物を託される。それが密貿易に係わるものだったため、三冬はその一味から狙われ、捕われて地下蔵に押し込められる。鬼神のごとくなって探し回った大治郎が奇蹟的に三冬を救出すると、父・田沼意次は、いきなり三冬を嫁にもらってくれと頼むのだった。シリーズ第6弾。

そういえば、このシリーズでは親子関係の話はあっても、祖父母と孫の関係の話がないなあ。たしか、江戸時代(特に江戸は)も核家族が多かったんだっけ?うろおぼえで自信がないけど。でも、たまには祖父母と孫の関係の話も見たいぜ。
「鷲鼻の武士」
『二人とも、逃げ道ぐらいは、わけもなくつけましょうよ』の文の意味がいまいちよくわからない??何いってんだろう
浪人とはいえ、髭をはやしているのには?江戸時代ってひげをそるんじゃ。よっぽどの変物という意味かな。
「品川お匙屋敷」
剣客の直感の説明に、明治の剣聖山田次郎吉という人の予知のエピソードを持ってきているが、そういう霊感みたいな例を取り上げずとも普通に胸騒ぎ・嫌な予感という言葉で済ませればいいのに、そうやって現実の例を引いて、無理やり説明つけようとするのは、かえって胡散臭く思って納得できなくなってしまうなあ。
「川越中納言」
大治郎、三冬が新婚でお互い恥ずかしがっているのは、読んでいるこっちも恥ずかしくってしまう(笑)
「金貸し幸右衛門」
小兵衛の飛礫、よく当たるけど、どうやってその腕を磨いたんだ。自己流?
千五百両、自殺した幸右衛門に預けられた。田沼失脚後でもその金があれば、貧窮する心配がいらないだろうと思うと、田沼失脚後の秋や負けはどうなるか少し心配していたので、ちょっと安心。まあ、その金がなくともそれでも秋山家は、どうとでもやっていけるという安心感はあるし、実際には自分のためには手をつけないだろうが。それでも、弥七・徳次郎への払うための金がなくなったら、どうなるのかについては少し心配していたからなあ。