竜馬がゆく 5
- 作者: 司馬遼太郎
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 1998/10/09
- メディア: 文庫
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内容(「BOOK」データベースより)
池田屋ノ変、蛤御門ノ変と血なまぐさい事件が続き、時勢は急速に緊迫する。しかし幕府の屋台骨はゆるんだようにも見えない。まだ時期が早すぎるのだ…次々死んでゆく同志を想い、竜馬は暗涙にむせんだ。竜馬も窮迫した。心血を注いだ神戸海軍塾が幕府の手で解散させられてしまい、かれの壮大な計画も無に帰してしまった。
古高俊太郎、こうした藩に属しない(よるべき大きな組織のない)人間が、何かを変えようと行動しているさまは、心を打たれる。特に彼は、大きいことをやろうという英雄願望から行動を起こしたり、山師みたいに利益のために行動を起こしていたり、あるいは思想に殉じる自分に自己陶酔を起こすナルシスト(華々しい行動だけしかしようとしないような)のような、ものでなく、堅実なことをやっていこう、この変動期によい方向へ向かわせるために微力を尽くそうとしている、そのような感じを受けるから、より好ましく思える。
池田屋、両陣営どちらか一方から書かれているのではない、このくらい客観的(?)に書かれてくれたほうが読みやすくていい。
板垣退助から財布を堂々とかっぱらったシーンは笑った。
お田鶴が男装して〜、というのは史実なのかどうなのか判断に迷う。どっちなんだろ?