パリの蜂起 小説フランス革命2
パリの蜂起 小説フランス革命 2 (小説フランス革命) (集英社文庫)
- 作者: 佐藤賢一
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2011/10/20
- メディア: 文庫
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内容(「BOOK」データベースより)
フランス全土が飢饉にあえぐ中、政治改革の意欲に燃えて全国三部会に乗り込んだミラボーとロベスピエール。しかし、僧侶と貴族の特権意識のせいで、議会は全く進まない。反発して国民議会を立ち上げた平民代表部会は、王の軍隊に威圧され、大衆に人気の平民大臣ネッケルも罷免された。たび重なる理不尽にパリの民衆が激怒、弁護士デムーランの演説に立ち上がる!歴史巨編、動乱の第二巻。
『特権に身分の高慢が許せないだけで、人民の声にも耳を傾けて下さろうという陛下の慈悲に泥を書けるような真似は、誰もするつもりがない。』国民議会を結成したあとも、まだ国王への忠誠が。こうした王への忠誠は、社会にかなり不満が溜まっている状態でも、直截王に対する敵意とはならないものだね。まあ、日本のことを考えてみても、社会に不満が溜まっている状態でも、それが君主に対する敵意となるかというと、敬意から敵意への変遷が実際社会的に、大規模に起こりえる(た)と考えるのは容易ではないよね。
ミラボーの健康状態悪そうだが、いつまで政治活動できる健康を保っていられるのかな?この集団の舵取りをしているのは、彼なんで、ミラボーなきあとというのは、いまのところ後継になるような人物がいないので、厳しそうだ。そこに、ミラボーの弟子のようになっている、ロベスピエールが後継として活躍するってことかな?こうした、ミラボーとロベスピエールのような、師弟関係。それはなんか好きなんだなあ。世界史全然知らないから、常識的に知っているはずのことについて、このようなことは頓珍漢な喋りなのかもしれないけど。
「国民議会議員の生命身体は不可侵であること」の決議。ミラボー、直ぐにこうしたことを発議して早めに釘をさしておこうとするレスポンスの速さはすごいな。
ミラボー、デムーランを煽るなあ。読んでいる最中は気にならなかったが、ここらへんは創作だよ、ね?もし史実なら、事実は小説より〜、というか事実は小説寄りって感じだ。