子供たちは森に消えた

子供たちは森に消えた (ハヤカワ文庫NF)

子供たちは森に消えた (ハヤカワ文庫NF)

内容紹介
この事件が『チャイルド44』を生んだ!

1982年、体制の崩壊を目前にしたソヴィエト連邦ロシア南部の森で、ナイフの傷跡も無残な少女の死体が発見された。それを皮切りに次次と森で子供たちが惨殺される事件が発生し、担当の捜査官ブラコフは、精神科医の協力を得つつ連続殺人犯を追う。そして1990年、ついに逮捕された男は、恐るべき事件の全貌を語り始……8年間に50人以上の少年少女の命を奪った異常殺人者の素顔に迫る、戦慄の犯罪心理ノンフィクション。 --このテキストは、 文庫 版に関連付けられています。

 今気がついたが、著者の名前がサッカー選手と同じだね。
 「チャイルド44」を読んでから、元ネタの方が気になって買った本、あるいはノンフィクションのホラーじみた話を読もう(そういう本を読んでホラー耐性をつけようと)と思って買ったのだとは思うのだが、いつ買ったかさえ記憶が定かではないが、本屋でつけてもらったブックカバーに2010年と書いてあるから2年くらい前だろう。まあ、ずっと積んでいたものなので、ようやく読めてよかった。一緒に買った、角川ホラー文庫の「異常快楽殺人」で同じ事件について扱われていたというのも、読むのが遅れた要因かな、それでぐずぐず読まないでいる間に400ページも分量があると厚いと感じてしまって、読むのに躊躇するような時期が続いたこともあるし。ただ、ホラー云々はどうも、昔の外国の話だから、ということと俺は小説でのスプラッタは映像で想像しながら読む習慣がないから兵器ということもあり、いまいち怖がれなかった。心理的にくるようなものは苦手なんだけどね。ただ、実際あったこんな事件に怖がれないなんて、自分の感受性がおかしいんじゃないかとちょっと思ってしまって凹むけどね。時折ブラコフの内面描写があったりするので、小説っぽく感じたというのもあるけど。
 「チャイルド44」よりも捜査きちんとしているな、というかあっちが酷すぎる。四打のずっと前だから記憶定かでないが、確かあの小説では連続殺人ということで捜査されていなかったよね。
 しかし、尋問による嘘の自白って、こういうのを見るたび、それでその事件を終結させたとしても真犯人に罰を与えられていないんだから何の意味もないと、いつも思う。しかも尋問を嫌って自殺者がでたりと、どれだけ厳しいんだよ。
 監房の密告者って、小説とかでしかその存在を知らないから、ノンフィクションで出てくると変な気分だ。
 チカチーロ、髪があれば確かに普通だ。スキンヘッドにした後は、殺人犯といわれても不思議と感じぬ異様な雰囲気があるが。