密室殺人ゲーム 2.0

密室殺人ゲーム2.0 (講談社文庫)

密室殺人ゲーム2.0 (講談社文庫)

内容(「BOOK」データベースより)
あの殺人ゲームが帰ってきた。ネット上で繰り広げられる奇妙な推理合戦。その凝りに凝った殺人トリックは全て、五人のゲーマーによって実際に行われたものだった。トリック重視の殺人、被害者なんて誰でもいい。名探偵でありながら殺人鬼でもある五人を襲う、驚愕の結末とは。第10回(2010年)本格ミステリ大賞受賞作、2010本格ミステリ★ベストテン第1位。

 このシリーズの殺人について、純粋にゲームに捉えている(殺人がすきというわけじゃなく、殺人への嫌悪感が元々ないという)感じや会話がいいね!600ページ以上あるが、さくさくと読めたので、あまり本をあまり集中して読める気分でなかったときに読んだのに結局一日くらいで読むことができた。前作のあとの事情が明かされていて、その顛末もいいね。
 冒頭の事件の後の現場の描写で、「ブタの貯金箱」が出てきたのに、妙に現実感を覚えてしまう。なんでこんな微妙なアイテムにそんなリアリティを感じるのか自分でもよくわからんが(笑)。
 Q3とQ4で連続して、正解扱いがでていて、その正解扱いを出した人が文句言っているのがちょっと子どもっぽくて面白い、やっていることはアレなのだけど(まあ、それも子どもっぽいとも言えなくもないが)。
 頭狂人の問題、鬼畜すぎて笑った。しかし前作といい、頭狂人の出題のカラーはこんなものというイメージなんかな。
 前作の終わりがどうなったと思っていたら明かされる、前作の影響がこうなるという顛末は個人的には好きだな。
 axeの問題の雪の密室、ものすごい労力を使うことだけは理解できた(笑)。