翔ぶが如く 2
- 作者: 司馬遼太郎
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2002/02/01
- メディア: 文庫
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西郷従道、征韓論のときから兄に反対する政論を持っていた。隆盛があまりにも存在として大きいから、弟というだけでなんとなく従属するような立場だったのかと勝手に思っていたが、全然違ったのね。従道、自分は責任と海軍の建設に伴う政治的障害の排除をして、山本権兵衛に海軍作りを任せた、という功績は今まで知らなかったが、案外すごい人だったのね。
幕末の思想家として、藤田東湖・勝海舟・春日潜庵・横井小楠があげられているが、その中で春日潜庵だけが名前も聞いたことない人物なので逆に気になる(笑)。
廃藩置県、近衛兵として薩長土から兵を集めた後に、山県らが廃藩置県を主張して奔走したので、廃藩置県のために薩長土から兵を集めたというのは実際とは違うというのはここで読んではじめて知ったわ。
西郷、軍人を評価するのに軍事の技術よりも国士であるかではかるという欠陥。それは、陸軍大将としてあまりにも……。
伊藤博文、征韓論潰すためにかなり暗躍しているねえ(笑)。
西郷、旧主・久光からの罵倒がかなり応えていたようだな。久光、維新後の印象薄いがこの本を読むと、まだ旧主と元藩士との間の絆が強くて、この時期にはまだまだ存在が大きく結構な影響力があるのだということを理解できた。