待ち伏せ 剣客商売 9

待ち伏せ (新潮文庫―剣客商売)

待ち伏せ (新潮文庫―剣客商売)

出版社/著者からの内容紹介
親の敵と間違えられた大治郎がその人物を探るうち、秋山父子と因縁浅からぬ男の醜い過去が浮かび上る表題作など、シリーズ第九弾。

 あいかわらず、感想を書くのが遅々としたペースでしか書き進まんない。まあ、最近(これを書いている段階での)はこれとか、フルメタに限らず感想自体を書けない日が続いているなあ。8月中は2つずつくらい書き溜めることができればと考えていたが、まあ自分の怠惰性を鑑みて無理だろうとは思っていたが、1つも書かない日が続くとは思わなんだな。9月に入ったらなおさら感想をかけていないし。
待ち伏せ
『小さいのが一人……いや、一人と決めてもいかぬ。二人、一度に増えることもないではない。』と大治郎が粂太郎に言っているが、この当時既に双子は特に忌まれてはいないのかな?
 若林の御隠居、なかなか自分にいい人が他のすべての人にもとは行かないもんだな(嘆息)。しかし、剣の腕は知っているだろうから刺客を差し向けたのは微妙に謎だが。まあ、彼ら親子はいろんなことに顔をつっこんで活躍しても、自ら武勇伝を語ることはないだろうから、この本でいろんなエピソードを読んで、すごい強いとわかっている読者と認識の違いがあるのは仕方ないけど。
「ある日の小兵衛」
 死んだ人の幻を見るというのは、狐のエピソードのときも思ったが、ファンタジーね。いや、この程度なら虫の知らせでもありかな?まあ、どっちでもいいことなんだろうけどさ。
「秘密」
 『私を、秋山大治郎と知ってのことですかな?』という大治郎の台詞は、単に名を聞いて頼みに来たかという確認だけなんだろうけど、なんか偉そうに聞こえるからちょっと違和感(笑)。
 解説にこのシリーズの作中期間は1778〜1785とあるので、田沼時代にすっぽりと入っているのね。田沼失脚後で色々大変な時期は描かれないということか、まあ、そのほうが作中に暗くなる要素が入らなくていいけどね。