ココロコネクト アスランダム 上

内容紹介
異常現象その7??<ふうせんかずら>が五人に終りを告げて四カ月。――その異変はクラスメイトから起きた。唯の友人が太一たち文研部を見て怯えるような態度を取りだした。さらに生徒の話し声が時折聞こえなくなるという感覚を味わうメンバー。終わりではなかったのか、信じてはいけなかったのか。落胆とともに対応策を練る彼らは『他人から敵視される、隔絶される現象』だと推測する。しかし、時を同じくして五人の中で一時的な記憶の消失が起こり始め……。愛と青春の五角形コメディ。最終章、開幕。

 amazonで特典小冊子付がでるのを待っていたから、読むのがちょっと遅くなってしまった。
 こんな現象が他で起こっていたら何かしら、例えば都市伝説や噂とかでも、の情報がありそうなものだがと前々から思っていたが、記憶を消去していた(しかも、それが不自然にならないように周りも改竄していた)のかい。
 今回は他の人たちに現象が起こっているので、いつもの彼らだけに何かが起こるとかじゃないから、安心して見れた。何故かというと、このシリーズに苦手意識を持っていた最大の要因が、彼らだけに起こっていることで、周りから不審な目(?微妙に日本語おかしいかな、と書いてて思った)を向けられて浮く、あるいはそうなるかもしれないと思うだけで、ちょっと精神的にしんどいものを感じていた。それなのに、主人公たち以外がやられるなら平気で、むしろ読みやすいと感じてしまう(他の人が苦労したり苦しんでいるいるのを見るのが好きというわけでなく、いつも主人公達がやられているけど、今回はそうじゃないから読みやすいという意味で)。まあ、主人公達がやられると苦痛なのに、同じことを他のグループがやられても特に読んでいて苦しいと思わない、というのはちょっと自分でもどうかとおもうけどw。
 <ふうせんかずら>たちもなんだかんだ方向性の違いみたいなものがあるのね。<ふうせんかずら>(や二番目)がイレギュラーで1:1:他くらいの人数差があるかもしれないが、そういった記憶の後処理をするかとかで意見が不一致して、こうした状況になるんだから、案外奴らも人間らしいとこあるじゃないかと思った。まあ、<ふうせんかずら>と二番目が例外なだけかもしれないけど。
 青木、他の人のことにも注意を払い、手助けをしようとしていることを、『自分達の防衛手段として虚勢を張った』『気弱になると、逃げの姿勢になると、たぶんヤバイ』(P161)とあるように、そうした攻めの姿勢が、自分たちがまいってしまわないのための行動だと認識しているのはいい。その説明がなければ、太一や唯ならそうした行動をしなければおさまりがつかないような性質だから、ともかく二年の全員でそういうことをしようという判断はお節介もすぎると思っていたところだ。まあ、実際やっているのはちょっかいのようにしか見えんかったけど(苦笑)。
 香取、問題となっている(?)当人たちと接触せずに、文研部にだけあからさまに疑ってますという感じで挑発しながら質問をするというのは、正直殴りやすい奴を殴っているという風にしか見えず不快。というか、その疑いを吹き込んだ、藤島ェ……。いったん疑い晴れたら、あっさりと謝るあたりは憎めないけど、こういうさっぱりとした感じが生徒会長とかに慣れた理由なのかな、とも思ったり。
 今までの現象、実験といわれたが、そういわれれば納得いくような、だがまあ、<ふうせんかずら>たちはよくつかめない連中だったので、愉快犯といわれても正直そう不思議とも思わなかったであろうがw。

ココロコネクト 出張版」
 40P程度ある短編。
 太一の妹視点での話。太一の家に文研部の連中がやってきて、その最中で1人1人と密かに話をする。しかし、採点をするというのやアイスの棒で叩くのは流石にないわあ。
 『……つか皆を家に呼んだら蹂躙されるという認識を持ちながらアタシの家を使用していたのは……』(P4)稲葉wwww、この台詞を読むまでは、今まで気にしたことなかったが何気にそういうところで貧乏くじ引いているのねw
 唯、可愛い物好きといっても、いくらなんでもちょっとキャラ壊れていないかw