図解 古代兵器

図解 古代兵器 (F-Files No.035)

図解 古代兵器 (F-Files No.035)

内容紹介
中国、ギリシア、ローマなどで人類が戦いのために発揮した数々の英知が、多くの古代兵器を生み出した。雲梯、バリスタ、カタパルトなどの実在したとされる兵器を西洋、東洋に分けて図解で分かりやすく解説。また、雑学として「アルキメディアン・スクリュー」「トロイの木馬」「ギリシアの火」などの伝説の兵器も紹介している。


 古代とか中世に使われていた兵器についてちょっと興味があり、「図解」であるので絵が多くてイメージしやすそうなので、この本を読んだ。西洋だけでなく、中国の古代兵器も扱ってくれているのはよかった。現代の銃とかそういう兵器については、細分化している上に見かけでの違いがよくわからんからいまいち興味がそそられないのだが。
 三段櫂船って、縦に一列に漕ぎ手が据わっているのではなくて、「:・」というように交互に座る構造をしていたのか。
 『象は本能として、寝転がっている動物を踏み潰す習性があり』(P79)って、その習性ははじめて聞いたが、象ってイメージも怖い動物なんだな。
 マケドニアで発明された「ヘレポリス」という工場等は、高さが43メートルもあった。というのは大概わけのわからんでかさの構造物だな。
 『古代ローマが使っていた破城槌は、角材の先端を、牛の頭の形をした鉄で覆っており、「アリエス」と呼ばれていた』(P93)とあるが、イラストでは山羊の頭にしか見えんぞ(笑)。
 藉車、よじ登ってくる敵兵に石などを落とすためにそうした石などを積め、落下口があり、車だから左右に動ける。というのは、いいね。なんかこの兵器好き。
 塞門刀車、台車の前面に張った板に刃をたくさん取り付けた兵器ってなんかシュールだ。どことなく子どもの空想じみた感じがするが、そんなのが実際に使用されていたのか。
 万里の長城ってあまり役に立たなかったと、聞いたことあるけど、火器が開発する以前は、『戦国時代以降、中国王朝にとって、万里の長城は外敵から身を守るためには必要不可欠なものとなっていった。』(P180)というように結構有効に機能していたというのははじめて知ったよ。
 戦車競争、『中世にいたるまでヨーロッパでは人気競技として存続し続けた。』(P182)中世にこの競技というイメージなかったから、ちょっと、いや大分驚いた。
 ゴート族の四輪車陣、なんだこれ。はじめて知ったがかなり奇抜だな。簡易要塞みたいな。