議会の迷走 小説フランス革命 5

議会の迷走 小説フランス革命 5 (小説フランス革命) (集英社文庫)

議会の迷走 小説フランス革命 5 (小説フランス革命) (集英社文庫)


内容(「BOOK」データベースより)
国王ルイ16世からの密使を受け、王家のために働く決意をしたミラボー。議会で熱弁をふるい、王妃マリー・アントワネットと対面するが、身体は病魔におかされつつあった。一方、教会改革を目指すタレイランの聖職者民事基本法は、僧侶たちの猛烈な反発にあい、難航。軍を掌握したラ・ファイエットが、議会でも影響力を強めてゆく。入り乱れる思惑、激化する権力闘争―革命の行方は?波瀾の第5巻。

 三頭派、どういう派閥なのかすっかり忘れているわ。やっぱりある程度連続して読むか。しっかりとゆっくり読むかしないと駄目だよなあ。まあ、そう思っても、特にペースを変える気はないけどさ。
 宣戦講和の権限、王に属すか、人民に属すか。人民に属すと、結論が出そうに成ったのをミラボーが押し返して、結局分有となった。まあ普通は王の方がリスクを負わないだろうからね。平穏なら子孫に王の座を受け渡せるというのが決まっているから、ただこの時代では、王すら廃する可能性があるから、自身の決闘が王であり続けるために功名を得ようとして、普通よりリスクを負う危険性があるかもしれないが。人民の方がかえって、時代の雰囲気に押し流されかねないし、まあ、勝ち目がないのに民衆の熱狂から、太平洋戦争をやらかした日本人だから特にそう感じるのかもしれないけど。なんか書いていて、デジャヴを感じたが、前回の感想でも似たようなこと書いていたみたいね。消すのはもったいないからそのまま残すけど。
 ラ・ファイエット、重要人物のようだがいまいち印象薄いなあ。颯爽として格好良いイメージでもって、支持を得ているような人間で、権力を得ることが第一で他のビジョンが見えないから印象が薄くなっているのかなあ。まあ、そうした格好良さでかなり良い位置を占めてんだからたいしたもんだとは思うが
 軍隊の頭髪、将校(貴族)は長く、兵卒(平民)は短い。軍人というのは短髪のイメージだから、そういうことを述べているのはちょっと驚いた。まあ、いわれてみればそういえばそうかと得心するような事柄だが。