鋼殻のレギオス 24
鋼殻のレギオス24 ライフ・イズ・グッド・バイ (富士見ファンタジア文庫)
- 作者: 雨木シュウスケ,深遊
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2013/06/20
- メディア: 文庫
- この商品を含むブログ (8件) を見る
内容(「BOOK」データベースより)
世界を焼きつくさんとする炎の獣が降臨した。汚染物質を糧に無尽蔵ともいえる力をふるう獣を前に、たったひとりで立ち向かおうとする人影があった。電子精霊をその身に宿し、炎の獣を倒すことを己の運命と心に決めた少女、ニーナの姿が。一方、ニーナとともに獣に立ち向かうことを望む第十七小隊のメンバーたち―フェリ、シャーニッド、そしてハーレイ。彼らの想いを受け、レイフォンは荒野を疾走る。「隊長が命を捨てる必要なんてないんです。それを止められるならば、僕たちは命をかけられる!」強すぎた少年が自ら選んだ戦い、ついにクライマックス!
ついに本編もこれでラスト!あと短編集が1冊出るみたいだけど、日常を描いてくれる短編は好きだし、更に本編後の後日譚の中篇もあるということで楽しみ。
女王、成長を止めていたのか、だからリンテンスが来たあたりではまだ子供の容姿だったのか(うろ覚え)。
ニーナをいざとなったら自爆させようとシュナイバルはもくろんでいたようだが、自分たちが助力して確実に勝ってそれを何とか阻止するため戦場へ早く行こうと、レイフォン(そして後方支援で十七小隊のみんな)が頑張っているが、なかなかニーナ追いつけんね。しかし、シャーニッドが勇者を喩えに出したが、そういわれれば、ニーナの現在の状況は最近流行っている勇者の物語のようだな。「まおゆう」のメイド姉のごとく、それをともに背負うために十七小隊のみんなが助けるとみえなくもないが、まあ、ニーナがいなくとも被害は出るがどうにかなりそうで、全体から見たら勇者というような大きな地位を得ていないのは泣ける。
しかし、レイフォンもとどめはさしたけど相手がそう願っていたからという側面がかなりあり、ラストでもほとんど見せ場がないのは、最後にいたるまでいつもどおり過ぎて笑う。
フェリ、シャーニッドの奥の手を素で忘れていたとは酷いなあ(笑)。まあ、僕も忘れていましたが、どうやって能力底上げしているかの種も含めて(笑)。
レイフォン、多少人を頼れるようになって成長したなあ。しかし、レイフォンは主人公のはずなのに、そうしたいくつかの精神的な少しの成長以外の成長がこんなに長いシリーズなのにほとんどないのは泣けるわ。
女王は、力が強すぎて、天剣たちにとって一緒に戦うのに帰って邪魔だから何もすることなかった折に、フェリが救援要請をグレンダンにして、彼女がレイフォンがニーナに追いつくための後方支援のほうに入ったら、一気にシリアスが消えうせた。バイバイ、シリアス、考えてみれば君のこと、そんなに嫌いじゃなかったよ、そんな変な言葉が浮かんできてしまうほど、一人こんな状況でも緊張感なく普段どおり振舞っている(笑)。
しかしディック!君がラスボスだったのか、外伝は読んでいないからはじめて知った。
しかし、戦闘シーンが多く改行も多いから、ページ数が普通程度(最近のこのシリーズの薄さから比べたら少し厚いくらいなのかもしれないが)なのもあいまって、最終巻でもどうも密度薄く、最終巻というには盛り上がりが微妙に欠けると感じてしまうなあ。まあ、外伝をほとんど読まず、本編だけしか読んでいないからそう感じるのかもしれないが。
エピローグ、都市外にいけるようになって早々にカリアンが「ロス開拓団」を立ち上げたが、大地が荒野なのではなかなか都市外で定住するのが軌道に乗るまでかなり時間がかかりそうだなあ。そして、武芸者の力も弱まっているということだから、武芸者もいずれ滅びる定めにあるようだね、いずれ彼らも伝説や神話的存在となるのだろうか。まあ、文字などが残っているから実在は流石に疑われないとは思うが。しかし、一番個人的には面白かったのはエピローグだなあ、なんたってフェリ視点ですしフェリENDなんですよ!!!素晴らしい、喜ばしい、もうこれだけで最後まで付き合ったかいがあったというものだ。