ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 1

内容(「BOOK」データベースより)
迷宮都市オラリオ―『ダンジョン』と通称される壮大な地下迷宮を保有する巨大都市。未知という名の興奮、輝かしい栄誉、そして可愛い女の子とのロマンス。人の夢と欲望全てが息を潜めるこの場所で、少年は一人の小さな「神様」に出会った。「よし、ベル君、付いてくるんだ!“ファミリア”入団の儀式をやるぞ!」「はいっ!僕は強くなります!」どの“ファミリア”にも門前払いだった冒険者志望の少年と、構成員ゼロの真様が果たした運命の出会い。これは、少年が歩み、女神が記す、眷族の物語。第4回GA文庫大賞、初の大賞受賞作。

 元はweb小説だったのだが、まじめに読むのははじめて。web小説の時にも名前は聞いたことがあったんだけど、その当時web小説を多く読んでいたときで、実のないものも多く読んでいて新規開拓が面倒になっているときに知ったから、そのうち読めばいいや、と思って放っておいたら、いつのまにか書籍化されるということになって、書籍化しても、名前は知っていても関心は非常に薄かったのだから、読んでいなかったのだが、読んでみたらすごく読みやすくてびっくり!それと同時にweb小説であった時に名前を知りながら、読まなかった自分を叱りたい気分になる。
ヤマダスズヒトさんのイラストもいいね。しかし、アイズ・ヴァレンシュタインのイラストでは、ミニスカートで背中がすごく開いているどころか横乳すら見えているのはいろいろと大胆すぎる(笑)。
 ヘスティア、初登場からロキが好きだということが傍目にもわかるのに、なぜ気づかないのだろうか、やはり自分に自信がないからか、それとも自分がファミリアだからそういう家族愛みたいなものに基づく言動だと思っているのかしら。と思っていたが、彼女以外にも、恋愛感情とまではいかなくても、その前の気になる程度の感情を抱いている人も、多いのにそれにも全く気づいていないから、単純に鈍感なだけかもしれないが(笑)。まあ、それにしても、1巻にして既にヒロインになりそうなキャラの数がすごいよね(笑)。というか、ベルと関わる男性キャラが少ないなあ。
 地上に降りてきた神たちが、「恩恵」という技能以外は、全くの人間と同一レベルにあり、感情的にも同じという設定はあまりにも神との距離が近すぎて最初はちょっと面食らうが、日本は八百万の神々がおわす、というけれど、それをこうしてファンタジーの世界観にコンバートして日常に神が実際にいる世界にするとその神との距離感は中々新鮮と感じる。
 ベル、対シルバーバック戦では、なかなか頭脳プレーを見せているなあ。しかし、もう家族を失いたくないといって、ヘスティアに逃げるように言ったのは、相手にもその思いさせるだろと思っていたら、ヘスティアが戻ってきて、そのことをちゃんと指摘してくれたので良かった。ただ、その後2人が逃げ出すシーンで、ヘスティアが先行しているというのは笑った。そして、ステアップしてから、一撃であっさりと敵を打破したのは、もうちょっと戦闘シーンが続くと思っていたので意外。