8月に読んだ本のまとめ
2013年8月の読書メーター
読んだ本の数:21冊
読んだページ数:7244ページ
ナイス数:87ナイス
闇の歴史、後南朝 後醍醐流の抵抗と終焉 (角川ソフィア文庫)
読了日:8月31日 著者:森茂暁
群衆リドル Yの悲劇’93 (光文社文庫)の感想
天帝とは別シリーズだけど同一の世界観で、探偵役のイエ先輩は古野まほろと親交があるようだ。また天帝シリーズとは異なり文章がすっきりとしていて読みやすかった。孤島でなく山荘ものだが閉鎖状況で、人数分のインディアン人形ならぬ市松人形など「そして誰もいなくなった」っぽい道具立てや真相の「モルグ街」リスペクトがあるなど、古典ミステリを意識して書かれている。それから「こんな人殺し館にはいられない!!」とテンプレ的反応でこれ異常ないくらい綺麗にフラグを立てて、あっという間にそのフラグが回収された早業には笑った。
読了日:8月30日 著者:古野まほろ
昭和東京ものがたり2(日経ビジネス人文庫)の感想
『昭和のはじめにはむしろ海軍の方が危険なように思われていた』というのは意外だったが、血盟団事件では海軍の軍人が拳銃と銃弾を提供し、また二・二六事件を起こしたことを書かれると、確かに東京に住んでいる人には海軍の方が危険に思われても仕方ないな。あと検閲で×××や削除にしても、その統制は不徹底でその部分をガリ版で印刷した「××および削除部分の謄写印刷冊子の販売」を検挙するようなことはなく、逆に削除部分や××が重要な部分だとわかるので、その××や削除部分がその本の骨子がどこにあるかを教えてくれたとは皮肉だ(笑)
読了日:8月28日 著者:山本七平
文庫版 姑獲鳥の夏 (講談社文庫)の感想
再読。改めて読むと主要キャラが1作目の時点で多く登場し、また榎木津の能力の説明まで含めて1つのテーマに纏まっている完成度の高さに驚く!京極堂が「何でも知っているというポオズ」をとって忠告なぞをすることで関口を「彼岸から此岸に無理矢理私を引っ張り戻した責任をそういう形で取っている」ことや、関口が今回の事件の幕切れのせいで気分がひどく落ちているときに京極堂に何日も置いてやっているのをみると、関口と京極が繊細すぎて社会不適合な弟とそんな弟を見守り、最後には必ず助けてくれるいい兄貴といった関係に思えてくるな(笑)
読了日:8月27日 著者:京極夏彦
円仁 唐代中国への旅 (講談社学術文庫)
読了日:8月25日 著者:O・エドウィン・ライシャワー
現代語古事記: 神々の物語 (学研M文庫)の感想
イナバのシロウサギの話って、大穴牟遅神(出雲大社の大国主神)が主役の神話だったと今回はじめて知った!今までてっきり民話かと思っていた。それと大穴牟遅神(大国主神)が兄たちに2度殺され、一度は悲しんだ母が神産巣日之命に頼み生き返してもらい、もう一度は母が自らの力で生き返らせたがどんな方法か書いていないというのは、本文でも著者が「とにかく凄い気合です」と書いているが、出来るなら最初から自分でやれよと思わず突っ込みたくなってしまう(笑)。
読了日:8月23日 著者:竹田恒泰
昭和東京ものがたり〈1〉 (日経ビジネス人文庫)の感想
昭和初期の時代の中産階級の生活、そしてその時代の子供視点の話が描かれていて、大正や昭和初期の普通の人の生活についての話は興味があったので、この本の内容はとても面白かった。こういう本がもっと一杯あればいいのに!当時はまだ冷蔵庫が普及していないから当然だが、まだ振り売りのように家々を回って商品やサービスを提供する人たちがたくさん居たというのは江戸の名残を感じる。しかし戦前と現在ではお金を使うところが違い、生活は裕福でないが夏には一家で2ヶ月近く海に避暑に行ったとは、そういう部分に関しては昔の方が欧米的ね(笑)
読了日:8月21日 著者:山本七平
服従の心理 (河出文庫)の感想
実験自体も非常に面白いものだが、訳者あとがきで書かれている、現代から見た実験の結果の解釈などについての批判もまた素晴らしく、そこでまた大きく結果についての見方が変えられる!村上春樹「アンダーグラウンド」のように同じ状況下に置かれた人々の行動や考え方の差異がリアルに感じられるものは好きなので、実際の幾人かの被験者の実験中の反応について書かれているのはとても良かった。
読了日:8月20日 著者:スタンレーミルグラム
天帝のつかわせる御矢 (幻冬舎文庫)の感想
登場人物たちはわりとお約束といったキャラクターだけど、舞台設定や文章に不思議とマッチしていて、そういった人たちが全く不自然には感じないのはいいね。しかし二条さんに『柏木君は君のおとこの方の恋人だろ?』といわれるなんて、古野はどれだけ公然と柏木のことを好きと言ってんだか、しかしなんだかんだで柏木も古野のことかなり好きなようだし相思相愛だね(笑)。そして最後にあの人物が大暴れしたおかげで、古野が「これ探偵小説じゃあなかったのか」と思うほどの、それまでとは桁違いの惨事に(笑)。
読了日:8月19日 著者:古野まほろ
モダン都市東京―日本の一九二〇年代 (中公文庫)の感想
文学から見た、20年代の都市について書かれている。1920年代に成立した現代的都市、東京を描いた20年代の都市小説は、同時期の欧米の都市表現と同時代的なものがある。しかし欧米では連続している20年代のアヴァンギャルドと30年代のモダニズムが日本では断絶して、かつ20年代のそうした表現がなかったものとされていた。あと、林芙美子の「放浪記」名前だけ聞いたことがあり、少し気になってはいたが、女性の視点から見た20年代の東京が描かれていると知り、俄然読みたくなってきた!
読了日:8月16日 著者:海野弘
厳重に監視された列車 (フラバル・コレクション)の感想
冒頭の父・祖父・曾祖父についての話はマジックリアリズムみたいで驚いた。祖父は105歳の時に催眠術師としてドイツ軍の戦車隊を1人で食い止めようとしたが力及ばず、戦車に轢き殺され、頭だけキャタピラに挟み込まれて行ってしまい、後に父がその頭を探しに行ったときキャタピラにまだ頭が挟まれたままだったというエピソードなんか特に。また主人公が自らも重傷を負い、気だるい感じになり、静かな状況を欲する気持ちはわからんでもないが、ごく自然にドイツ兵に止めを刺したことやそのことに感情を動かしていないようなのはインパクトがある。
読了日:8月15日 著者:ボフミル・フラバル
もしリアルパンクロッカーが仏門に入ったら (ちくま文庫)の感想
「八正道」の正しいは永遠普遍の正義である必要はなく『「正しいことやってりゃ心乱れないだろ?じゃあ正しいことやっとけ!」くらいの感覚』なので『「あなたの思う『正しい』」で十分』との説明はすごくわかりやすい。また『敷衍すれば「全体ドカーン」という全人類共通の生理的現象がまず先にあり』それを『「悟り」と呼ぶか「神」と呼ぶかで宗教が分かれている』という『視点は宗教学の世界では100年程前に通って捨てられた「時代遅れの考え方」』らしいが今までそんな考え方をしていたので、何故その考え方が捨てられたのか知りたくなった。
読了日:8月13日 著者:架神恭介
魔法科高校の劣等生 (11) 来訪者編(下) (電撃文庫)の感想
この巻で来訪者編もラスト、そしてwebで連載されていた分もこれが最後!なので、いよいよ次巻から、「魔法科高校の劣等生」の新章である2年生編が見ることができるので楽しみ!さらに次巻は10月発売とあまり待たずに済むのもすごく嬉しい!しかし達也がエリカに「四葉」だと覚らせたシーンはいいね(笑)。いやあ達也、エリカを「情報を守らなければならない」立場にさせ、しかも「結果的に、巻き込むこともできそうだし」なんて考えているなんて、黒いわあ(笑)。
読了日:8月12日 著者:佐島勤
ソードアート・オンライン (13) アリシゼーション・ディバイディング (電撃文庫)の感想
「現実世界なら、疲れて死ぬ、ということはほとんど起きない」が、この世界では「疲労と苦痛に耐えながら天命がゼロになるまで走り続け、その瞬間倒れて即死する、ということすらありえる」(P20)という文は、現実に死ぬまで走ったマラソンの起源の逸話を思い出し、思わずくすりとさせられる。しかしユージオがアリスとキリトのことで、少し嫉妬心が芽生え、そこからアドミニストレータの誘惑によって一気に悪堕ち!そしてユージオとキリトの戦いが始まる!という引きなのに、次のSAOは「プログレッシブ」とは、なかなかじらすねえ(笑)
読了日:8月11日 著者:川原礫
文庫 平気でうそをつく人たち 虚偽と邪悪の心理学 (草思社文庫)
読了日:8月9日 著者:M・スコット・ペック
冲方丁の 「アニメ&マンガ」ストーリー創作の極意 (宝島SUGOI文庫)の感想
前作に『冲方丁のライトノベルの書き方講座』という本があると気づかず購入してしまい、、個人的にはそちらの方が面白そうなのでちょっとミスったかな。でもまあ、プロットや設定を見ることができたのは良かったし、面白かった。しかし、アニメやマンガの現場で実際どうやって仕事するかみたいな情報書かれても、へえ、そうなんだ以上の感想がでてこないなあ。
読了日:8月8日 著者:冲方丁
はたらく魔王さま! (電撃文庫)の感想
アニメが面白かったので原作も読了。音声・映像作品は演技と思うと気恥ずかしくて、苦手意識があったが、このアニメである程度払拭された。しかしアニメでいいな、と思った台詞が原作では冗長なので、アニメでは台詞がいい具合にシェイプアップされて歯切れよくなっていたのだと実感する。また、アニメから見ているから、原作版のエミリアや芦屋の外見がやたら幼く感じてしまうな。しかし恵美の同僚の梨香の胸のサイズがエミリアと同じだったとは意外だな。アニメで散々エミリアの胸ネタがあったせいでそう感じてしまうだけかも知れないけど(笑)
読了日:8月7日 著者:和ヶ原聡司
独立自尊―福沢諭吉の挑戦 (中公文庫)
読了日:8月6日 著者:北岡伸一
池上彰の選挙と政治がゼロからわかる本 (河出文庫)
読了日:8月5日 著者:池上彰
know (ハヤカワ文庫JA)の感想
今回も野�啗まどさんらしい、お馴染みの人智を超越したヒロインと男性の語り手がペアとなっている小説だが、雰囲気はいつもとレーベルが異なるということもあり、ちょっと落ち着いた感じでコミカルさは抑えられている。語り手と先生の関係性はなんか好きだなあ。それと、よく考えたら、知ルは事態の中心のようでいて、彼女もまた他の者と同様にこの4日間を運命の歯車として過ごしているのか。しかし、三縞さんベタ惚れじゃないですか!だけどラストを見ると、知ルは戻ってきたようだから、恋が実る見込みが薄そうだ。
読了日:8月4日 著者:野崎まど
オーバーロード4 蜥蜴人の勇者たち【ドラマCD付特装版】の感想
ドラマCDは、世界を滅ぼすとされる魔樹(ピニスン談)との戦闘が描かれたが、レベル80台+体力がめちゃ高いから恐らくこの世界ではトップランクの敵だが、単に強いだけの敵だから、ナザリックにとってはドラマCDで描かれるに留まり、本編には書かれないほどの小事に(笑)。そしてピニスンとハムスケが守護者たちの戦闘を見たときに、ピニスンはなんだよ、なんだよと騒いでいるのに対して、もう慣れているハムスケという両者のリアクションの違いには笑った。あと特に好きなキャラでもなかったが、そうやって騒いでいるピニスンは可愛い(笑)
読了日:8月1日 著者:丸山くがね
読書メーター
ラ////
小/////5
エ//
ノ//
歴//
思/
そ/////5
「昭和東京ものがたり」はエッセイ換算。「円仁 唐代中国への旅」「現代語古事記」「モダン東京」はその他換算。
ライトノベル 4
小説 5
エッセイ 2
ノンフィクション 2
歴史 2
思想・宗教 1
その他 5
8月に読んで(視て)特に面白かったもの
「姑獲鳥の夏」
- 作者: 京極夏彦
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1998/09/14
- メディア: 文庫
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「昭和東京ものがたり」
- 作者: 山本七平
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2010/02/01
- メディア: 文庫
- 購入: 1人 クリック: 2回
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「服従の心理」
- 作者: スタンレーミルグラム,山形浩生
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2012/01/07
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「オーバーロード4 蜥蜴人の勇者たち」
- 作者: 丸山くがね,so-bin
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/エンターブレイン
- 発売日: 2013/07/31
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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ドラマCDはピニスンがぎゃあぎゃあと驚いているのを見るのが楽しい(笑)。
「【東方卓遊戯】 お嬢と五人の奇人達 3-1 【サタスペ】」
3話がはじまったが、相変わらずペースはやさと面白さ!
まだ、本編に入っていないのに3-4まで行っているけどそれでもすごく見ていて楽しい。
現在3-6まで既に動画投稿されている!
「【ゆっくりTRPG】短編シナリオ「暗黒の目」前編【クトゥルフ】」
「クトゥルフ怪事件調査録」の作者さんの動画。この人の絵はとても綺麗だなあ。話もテンポよく進んでいい感じ。
「間違いだらけのクトゥルフ神話TRPG
ついに完結!面白かったです!
「俺たちド素人2」
以前に2の予告が投稿されていたのだが気づかず、2の本編が始まったのに気づいたときに予告が投稿されていたことを知ったが「俺たちド素人2 予告」にはリアルで吹いた(笑)。
「越智満異聞」
前半の食べ物についてのロールの多さと、彼ら(特に洲真さん)の食事についての執着には笑った。
そんな楽しかったシリーズもついに完結!
「【第11回MMD杯本選】真選組で絶交門【MMD銀魂】」
先回、「女々しくて」のMMDも面白かったが、今回も面白かった。
「【第11回MMD杯本選】愉快な仲間達と『フリーダムふぁんくらぶ』 フルver」
動きがヤバイわ(笑)
そしてEx動画もきている!
「【第11回MMD杯本選】かわいいと思ってはいけないMMD」
レミリア可愛い!
「やる夫達は戦後の裏舞台を戦い抜くようです 第二部」
新城さんとやる夫の邂逅には感無量だ。
「ギャル夫は歎異抄の師訓篇を読むようです」
7月に読んだのだが、先月入れるのを忘れていたが、すごく面白かった!