僕と彼女のゲーム戦争 2

内容(「BOOK」データベースより)
転入先の高校で、ゲーム部こと現代遊戯部に入部した岸嶺健吾。美人生徒会長・天道しのぶや変態教師・瀬名と一緒に、岸嶺は刺激的なゲームを次々に体験する。初めて挑戦したゲーム大会では惨敗したものの、岸嶺はなんとか立ち直り、天道や瀬名とともに目の前の課題にとりかかる。ゲーム大会のチーム戦に参加するには、部員が一人足りないのだ。四人目のメンバーを探す彼らの前に現れたのは、強気な金髪ロリ巨乳の少女だった…。有名ゲームが実名で登場する話題の人気シリーズ、待望の第2巻。リアルなゲームプレイシーンはエキサイト必至。

 口絵で天道が片手でゲームのコントローラーを持ちながら眉尻を下げて、小さく欠伸しているイラストは可愛い。
 冒頭、天道が岸嶺に話があるから登校途中で待っていて、その後学校までともに登校したが、正門まで来ると警備員の眼が厳しく『てめぇなにしてんだよ、誰に許可とって女の子と一緒に登校してんだよ!』『この学園の美少女は見て愛でるもんだ、それ以外のことは禁止なんだよ!』という内心の声が聞こえてくるような視線だったようなので、実は警備員が一番現実的な脅威なのではないだろうか(笑)。
 生徒会の副会長、男の傍に居ると妊娠するという、理事長のたわごとを大真面目に語っているがお嬢様でも回りに兄弟、父、使用人、男はいくらでもいそうだがなあ、そこらへんはどうかんがえているんだろう!しかしその真剣な態度と「確立の問題」云々と言ったのが効いたのか天道も微妙に考え込んでいるし、この学校の生物とか保健の授業はどうなっているのだろうと素直に疑問に思う。しかし会長までそんな考えとか、そんな人にエロイ考えを抱くとか背徳的で、、ちょっと……興奮する(笑)。
 しかしそもそも人数が足りないのに、ゲームの実力を求めるのは少々欲張りすぎなんじゃ、それに加えて建前である男子も入れる部活というのもあるけど、もう建前は岸嶺を確保したからだいぶ横に放って置かれているようだ。
 鈴鹿、テンプレートなツンデレキャラだな。しかし1冊で岸嶺に好意を寄せるようになるとは流石に想定外だったので驚いた。まあ、正ヒロインよりもそれ以外のサブヒロイン当たりに位置する人から好かれるのはある意味お約束ではあるのだが。
 投げたグレネードを当たり前のように狙撃で命中させられるのはとてもすごいことなのだろうな、ゲームやらないからどの程度すごいのかよくわからない。僕はこういった即興でいくつもの動作をやらなければならないゲームだと、普通に戦えているだけでもすごいって思っちゃう人だから(笑)。
 瀬名先生、入部を迫るときに婚姻届を間違えて渡すというのは岸嶺のときもやったし、「また間違えたか」とか口ではいっているが、絶対持ちネタにしているだろ(笑)。
 鈴鹿が部室で厚いからと上を脱いで、タートルネックの半そでシャツになっている場面のイラストは、鈴鹿がとても色っぽくて好きだわあ。
 平泉、生まれながらの金持ちで上流階級のお人なんだろうに、なんだろうこの小物感は(笑)。
 岸嶺、鈴鹿が自分のことを子供だと思っているでしょといっているから、それを否定するためとはいえかなり褒めているのが、勢いのままに言っているからなかなか大胆なことを言っているな、まあ、彼は自分のいったことの意味をよく理解してないようだが(笑)
 平泉が宵闇の魔術師を助っ人で呼んだが、会社に連絡がいって彼を呼び出したから上司とともに普通の会社員としての権田原が登場して、何か不手際があって呼び出されたと思い上司と2人で平泉の前に着たらいきなり土下座したのには笑った、しかし普通の社会人だったのね彼(笑)。しかし権田原/宵闇の魔術師の長髪はカツラだったのかよ、普段は会社員で普通の人だから、たぶんゲーマーである宵闇の魔術師としてのキャラクターは作っているのだろうが、そちらも第2のペルソナといっていいほど馴染んでいるねえ。しかし宵闇の魔術師は、正装長髪のカツラ、真っ黒なコートとサングラスをして(謝罪をしに行くときだろうがなんだろうが常に持ち歩いている!)、発言も中二臭くするなど、ここまでキャラ立てを徹底するとはすごいわ。そして一旦宵闇の魔術師の格好になったら上司の前でもそのキャラで貫き通すという徹底振り!いやあ、実にいいキャラしているなあ、彼(笑)。愛すべきキャラクターだわ。負けたときに、格好いい台詞を言って何とか責任をうやむやにしようとしていることや実際切り抜けたら安堵しているのも素敵(笑)。しかもそういった打算含んだ言動を緊張を見せず極自然にいえるのだから、流石元日本チャンプだけあって肝が据わっているなあ。
 しかし平泉、金に物を言わせ、自分以外の3人を傭兵としてつれてくるのかと思っていたら、傭兵は宵闇の魔術師だけか。それはまた案外良心的というかなんというか、てっきり3人傭兵で固めて、自分はずっと待ちというガッチガチの戦法で来るのかと思っていたよ。
 平泉にはロリコンという噂があり、ゲーム部の全員がそろって平泉と相対したときに、平泉の視線が鈴鹿の足にちらちらと向けられて天道には全く視線を向けていないことから、岸嶺は平泉がロリコンというのは本当かもしれないと納得していたようだが、単に一途なのかもしれないじゃないか(笑)。彼は一途な男の子なんだよー(棒)
 鈴鹿の着替えのシーンのイラスト、カラーと挿絵の両方にあって驚いた。カラーでも挿絵でも、2アングルから楽しめますってか(笑)
 しかしあとがきで「前巻は結構売れたらしく」と他人事というか、推測みたいな、ふわっとした感じの書き方なのは何でだ(笑)。
 巻末のおまけ小説で、瀬名先生は「細かいことは気にせず装着した前、解説係は眼鏡をかけるものと相場が決まっているからな!」と伊達眼鏡を鈴鹿に渡しているが、そういった台詞や伊達眼鏡を持ち歩いていることから、彼も実は伊達眼鏡なんじゃと少し疑ってしまう。しかし解説されても、未来が描かれる云々というのはさっぱりわからんなあ。しかし最後に「この後、岸嶺はアタッカーとしてJGBCで名を馳せることになるのだが」と岸嶺がかなりの活躍をするのをシリーズが続けば見られるのがわかったのは嬉しい。