ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 3

内容紹介

紅い紅い、凶悪な猛牛・ミノタウロス……。
立ちはだかる最強の因縁を前に、少年は冒険へと臨む──!!
圧倒的ファンタジーinダンジョン、第3弾!

「……君は、臆病だね」
「!?」
「臆病でいることは冒険で大切なこと。
でもそれ以外にも、君は何かに怯えてる」

突如憧れの女性【剣姫】アイズと再会を果たしたベル。
そこで突きつけられてしまった事実。
自分を抉る最大の因縁。
紅い紅い、凶悪な猛牛・ミノタウロス
少年はそんな自分を情けなく思った。
そして少年は初めて思った。
僕は── 英雄になりたい。

『偉業を成し遂げればいい、
人も、神々さえも讃える功績を』

これは、少年が歩み、女神が記す、── 【眷族の物語(ファミリア・ミィス)】──

イラスト/ヤスダスズヒト
(C)2013 Fujino Omori / SOFTBANK Creative Corp.


 感想を書かなければと思いつつ、ずるずると先延ばしにして読了後1年以上経過してしまったのは流石に自分でもあきれるわ。感想を書いたら次の巻を読もうと思っていたが、書かないままだったからいまだに4巻も読めていないのでいい加減、感想を書いてしまおう。
 一応、読んだときに断片的な感想と言うかメモみたいなものはあるから、それほど書くのに困らないしね。まあ、普段の感想からして、そんな感じではあるけどね(苦笑)。
 そういえば前から思っていたがファミリアが多いところや、ファミリアから抜けたリリみたいなやつはどうやってステアップするのかな?ひょっとして、ステアップしないのかな。
 リリは前回最後の流れ的に仲間になる流れではあるが、リリには金が入用な理由は一応あって(だからといって彼女の不法な行為を許せるものではないが)、また人が善すぎるベルは気にしていないとはいえ、彼を「騙して、厚意につけこみ、裏切った」のにそのまま自然と仲間になるのはなんかモヤモヤするものがあったので、今までした悪さに対して真剣に反省して生まれ変わろうとしていることが冒頭で書いてくれたおかげでそのモヤモヤが晴れたので良かった。
 リリ、更生してからはじめて罪の意識に苛まれる。更生してこそ、より苦しむ。それこそが今までの罪業の報いであり正道に戻ったからこそ、自己を肯定できなくなり、自身の罪深さ、今までの行動を自分に改めて突きつけることになる。それこそが罪を重ねるほど、更生するのが難しい理由だと感じる。だって、そのまま悪の世界に浸っているほうが、そうした罪悪感なくて楽だものね。でも、だからこそ、そうしたことを理解しつつも正道に戻ったリリはすごいと思うわ。
 それを、ずっと普通の道をそれずに進んできた人のが偉いし、マイナスからゼロに戻ったことを賞賛するのはどうなのという人もいるだろうけど、個人的にはそうやって普通の世界に戻ったことに対して「普通の人」と比較してあれこれけちつけるのはみみっちいし、陰湿な感じがするから嫌いだな。
 ヘスティアでも『この都市を一瞬で灰燼に帰す力を持った超越存在』(P22)というのは、この世界の神がどの程度の力を持っているのかいまいちわかっていなかったが、吹けば飛ぶような零細なファミリアしか持たない彼女でもその程度の力はあるのか。というか、流石に1年前だから、キャラクターの関係とかはパッとすぐに思い出せても細かな設定についてはほとんど重い出せないわあ。だから、既出の情報をどうなんだろうといっている可能性も高い(苦笑)。
 ベルの想い人であるアイズ、最初は騎士っぽいキリッとしたお堅い感じの人なのかなと創造していたが、描写が重ねられるごとに幼さというか、天然さが前面に出てくるように(笑)。
 しかしアイズ、ライトノベルのキャラに言うのもアレだし、ゲームとかできわどい一見ちゃんと守れているのかと想うような装備ほど高グレードで防御力高いというのはある意味お約束(そうしたゲームをあまりやらないから、イメージとかそうしたネタをどこかで呼んだようなうろ覚えの記憶だから、誤っているかもしれないが)だと思うから、こういうことをいうのは野暮かもしれないが、戦闘時とかの服がミニスカートって!出所をわかりにくくするためのロングスカートとか、動きやすいパンツスタイルならわかるのだが。
 シリーズの最初でミノタウロスに殺されそうになったところを危ういところでアイズに助けられた、その因縁の相手ミノタウロスと文字通り「神(フレイヤ)の悪戯」で再戦することとなる。作中時間的にはシリーズの最初からから短い期間しか経っていないのだが、一足飛びに成長してきた冒険者ベルはミノタウロスと戦える実力を身につけており、実力的には劣っていたが死闘を繰り広げ、勝利することになった。
 この巻ラストのミノタウルス戦は熱いねえ。「あとがき」によると今回で第一部完ということのようだが、その一部を締めくくるにに相応しいような熱い戦いでした。
 感想を書いているうちに、次巻が読みたくなってきたから、早速次の巻を読もう!