ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 外伝 ソード・オラトリア

内容紹介

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』外伝、ここに始動!

【剣姫】アイズ・ヴァレンシュタイン
最強と名高い女剣士は今日も仲間達と共に、広大な地下迷宮『ダンジョン』へと繰り出していく。
灰へと朽ちた竜の死骸、忍び寄る異常事態、様々な謎と脅威が襲いかかる深層域50階層で、
アイズが風を呼び、迷宮の闇へと一閃を刻む!

──そして訪れる、少年との『出会い』
「あの……大丈夫、ですか?」
迷宮都市オラリオの地で、少女と少年の物語が今、鮮烈に交差する!
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』外伝、ここに始動!

これは、もう一つの眷属の物語、
──【剣姫の神聖譚(ソード・オラトリア】──

 本編の1巻とほとんど同じ期間をロキ・ファミリア側から見た話。本編のヒロインのアイズとレフィーヤという特化しているから一線級に混じっているがレベル的には頭一つ下というエルフの魔法使いがメインになって進む感じかな。
 本編のヤマダスズヒトさんからはいむらきよたかさんへとイラストレーターが変わっているけど、外伝と言っても登場するキャラクターが大きく違うわけでもないのに、こうして本編と外伝でイラストレーターが変わるのは珍しいなあ。
 しかし神様たち下界では神の力を封印しているという設定だったことを、3巻まで一気に読んだ後、1年以上シリーズ続刊も読んでなく、再読もしていなかったからすっかり忘れていたわ。
 精鋭たちが大人数でダンジョンにもぐるのに、50階層までもぐるのに、最低5日かかるというのは案外もぐるまでの時間がかかるものだね。最前線、未開拓領域である59階にアタックするまでにそれほど時間がかかるし、戻るのにも同じくらいの時間がかかるようだ。本編の主人公のベルがかけだということもあって彼はダンジョンで夜を越すことは(たしか)なかったので、いくら最前線のプレイヤーとはいえ、そんなに長丁場ダンジョンにもぐることがあるとは想像していなかったわ。
 一、二章は、最前線での冒険者たち、最前線の戦闘、本編では見ることのない大人数での戦闘を書いている。
 アイズの背中がかなり開いている装備、今まではてっきりゲーム的な露出が高いけど高性能の防具なのかと思っていたが、彼女が所属するファミリアの神ロキが趣味で着せているものなのか(笑)。
 背中のステイタス、普段は見えなくして、神の血を用いることで見えるようにするとあるのを見て、アイズのイラストの服ってめちゃくちゃ背中開いているのでそれではステとかもろばれという感じになると思うけどいいのかなあと思っていたが、そういうセキュリティがあるのね。それではベルのステが見られたのは何かと疑問がわきあがってきたが、それにはその直ぐ後に、下界に降りてきたばかりの神がステイタスが普段見えなくするようにロックすることをしらないことがあると説明されていたので、それでかと納得。
 ステイタス、アイズでもAが3つとは以外と低いと思ってしまったが、たぶんそれでも高いのだろうから、実際はベルのオールS以上というのが異常なんだろうな。それが(成長率含め)いかにおかしな数字だったのかについては、今回アイズのステと成長を見てはじめて知ったが。
 しっかしベートのベルdisの言、相変わらずイライラさせられる。よく一目しか見たことのない人間をそれほどまでにけなせるな。そしてよくそんな駆け出しの人間が自分たちが取り逃がした高レベルのモンスターにあたって驚いていた話をネタにできるものだし、それを誰も止めないどころか共に笑っている、しかも公共の場で、なんて、このファミリアのお里が知れるわ。
 覚えられる魔法は最高でも3つだけとは世知辛いなあ。それを知ったとき、つい作者さんがシチュエーション別に魔法を使い分けることを考えるのが面倒だと考えたからそういう設定なのかと邪推してしまった(笑)。