新約 とある魔術の禁書目録 12

内容(「BOOK」データベースより)

上条当麻は、全世界からオティヌスを守った。『魔神』の力を失った彼女は、小さな妖精さんとなり上条家の居候となる。そう、上条は『日常』を取り戻したのだ。しかし。新たな脅威は、すぐに来た。―『魔神』が動くぞ。―サンジェルマン。それが全てを手に入れる者の名だ。学園都市の巨大複合商業ビルにて、上条とサンジェルマンは、相まみえる。そんな最悪の状況に巻き込まれたのは、買い物中の『アイテム』の面々、浜面仕上、そして学園都市第六位の超能力者・藍花悦―の紛い物。激突が、始まる。


 魔神たちとの会話で『アレイスター、『原石』、そして上条当麻』(P15)といわれているのを見るに、上条は「原石」とも別枠な感じなのかな。しかしこれも既出の情報みたいだから、もう相当忘れているみたいだなあ。本当に彼の能力、いったい何なんだろうね。もう何十巻と続いているのだから、いい加減そこらを明らかにしてほしいわあ。
 常盤台の寮、少年院から参考にされる防衛ルーチンで、相手は能力使っていないのに、食蜂であっても外出禁止令を突破できないとは驚き。そこまでいくと看守……違った、寮監SUGEEEというよりも、レベル5の能力に疑問がわいてきてしまう。
 浜面が『麦野沈利、絹旗最愛、そして滝壺理后。『アイテム』というくくりは今も存在するが、彼女達に暗部としての仕事はしてほしくない。だが、かと言って今の自分に代わりの存在意義や、もっと言えば収入的な基盤を提示することができるのか。』(P44)と考えているけど、暗部って意外と抜けようと思えば軽く抜けられるという感じなの。なんか学園都市、暗部に突っ込んでも一時的、散発的に妨害きても日常的にそうしたものや嫌がらせがくるとかというのもないように思えるから、正直そうした暗部に踏み入れるのも抜け出すのもどの程度の重さのものなのかいまいちわからんのよねえ。
 オティヌス、ネコ(スフィンクス)に襲撃される日々な上、上条もインデックス、安全圏を作ってほしいという要請をろくにとりあってもくれないとは哀れな。しかし、たしか以前にインデックスはオティヌスのことで怒っていたからなんとなく、インデックスがそうしていると妙に腹黒っぽく見えてしまう(苦笑)。
 今回の上条は、あとがきにもある通り、敵が強大であることを知ってそいつと戦おうとしている浜面をとめようとし(て負け)たり、レベル5第六位「藍花悦」を名乗って、自分の前から姿を消したフレンダを探しに行こうとする少年加納神華にトドメを譲ったりといまいち活躍少ないが、それまでと違い自分ですべてしようとするのではなく、ふさわしい人間に一歩譲るというところを見せるなどの変化も見える。
 最終決戦時に今回の敵役サンジェルマンが魔神でもないが、魔術師とそれの境界的存在でかなりすごい存在のようだったのに、戦闘中にどんどん上条らの話で株が爆下げして、たいしたことない人みたいになったが、魔神の話を聞くに実際にそうした存在で非常にしぶとく不老不死の存在だったみたいね。まあ、あっさりとご退場してしまったのだが。
 しかしインデックスが戦闘面で上条と共闘ってのも久しぶりかな。いや、オティヌスのときもあったっけ? どうだったか。あと麦野と絹旗の活躍が久しぶりに見れたのはうれしいかったかな。まあ、これもシリーズ長くなりすぎて最近の展開いまいち忘れているから久しぶりじゃないかもしれないけど(苦笑)。
 今回冒頭から魔神、3人(柱?)や、彼ら級の異な存在であるサンジェルマン(今回の敵役)が登場したりとなんか強大なキャラが出てきたなあと思ったら、魔神3人はアレイスターに一矢報いられる。
 藍花悦、何十人も彼だか彼女の名を偽装して使っている(た)というのは、結局どんな存在なのかについての謎が増す。