アクセル・ワールド 18

内容(「BOOK」データベースより)

白のレギオンに挑むため、黒雪姫率いる“ネガ・ネビュラス”は、緑のレギオン“グレート・ウォール”との休戦及び共闘を申し出た。緑の本拠地・渋谷第二エリアにて、緑の王“グリーン・グランデ”、その幹部集団“シックス・アーマー”と対峙するハルユキたち。しかし会談が開始される直前、思いがけない人物が乱入してくる。そのアバターは、黒雪姫と同じく、真っ黒な姿で、二本の剣を携えていた…。両レギオンに浅からぬ因縁を持つそのバーストリンカーが二人の王に持ちかけた、驚くべき提案とは―!?ついに“宇宙”ステージも実装!?な禁断の最新刊登場!

 四元素の最後の一人であるグラファイト・エッジも本編に登場して、これで旧ネガ・ネビュラスの幹部の全員が顔を合わせることになった。ただ以前にネガ・ネビュラスが崩壊したときに、グレート・ウォールに旧ネガビュのメンバーを受け入れてもらって、領土やメンバーの一部を受け入れてもらい、幹部だった彼も人質代わりとして共に入った。しかしそこで3年弱過ごしていて、そうした仲間ともども受け入れてもらった過去があるから、現在のネガ・ネビュラスには入らないみたいだ。久々にレギオンのメンバーに男キャラが追加というのもちょっと期待したのだけど、そうじゃないのは残念。でも、前回の終わりでちょっと懸念したように敵にまわったということではないようだから、そこには安心した。
 黒雪姫はそのかつて譲渡した領土を、何かしらの代償を払うことで返還してもらい、ネガ・ネビュラスが白の王のレギオンに戦いを仕掛けて、そこで加速研究会とのつながりを明らかにするための尻尾をつかもうと思っていた。その作戦は分の悪い賭けではあるが、他に暴いて、白の王をかの混乱の元凶だと納得させる方法もなく。しかしその領土の対価は既にグラファイト・エッジがバーストポイントで支払っていたようだ。こんなことがあるとは思っていなかっただろうが、いつか彼女が復帰してきたときのために、ひそかにそうしていたのだろう。
 それとは別に他のレギオンメンバーを納得させるために、力を示せといわれてバトルロイヤルモードでの7対7の戦闘に入る。なんか少年漫画的な展開だが、こうした変に因縁とか敵対関係とかでない集団戦闘もいいね。その勝負の舞台は期せずしてピーキーな新ステージが選ばれてしまい、それで力量を測るのにふさわしくないのではないかとも思ったが、逆に不測の事態での対処を見るにはいい舞台となったともいえるのかな?
 しかし黒の王とグラファイト・エッジの対決は武器が噛み合って押しても引いても動かなくなるという膠着状態になって、そこから他の戦局を見守っていたが、他がネガ・ネビュラス優位に傾いたため、他の四元素のメンバーに囲まれて白旗をあげるグラファイト・エッジがナレーションベースのような感じであっさりと描かれていることには、そのしまらなさに笑った。
 そして勝負は勝ち、領土は返還の運びとなる。そして白の王レギオンとの対決が刻一刻と近づいていく。
 前半は緑のレギオンとの話し合いと、力試しの戦い。その後に、旧プチ・パケのメンバーのシーンがあって、彼女らとリアルで対面したようだ。そしてその後に白の王のレギオンとの対決に備えて彼女らと対決する際にマッチングリストに加速研究会がいるかを見る監視役を対戦したこともあるレオニーズの側近の2人に頼みに行くくだりがあって、最期はハルユキと楓子がトリリードに会いに行くため帝城に突入すると、そこになぜかグラファイト・エッジがいて、彼がトリリードの《親》だということが明かされてこの巻終わる。
 そうした本編の後に赤の王のレギオンプロミネンスのサブマスターであるブラッド・レパードトとニコをメインとする短編が付いている。あとがきを見ると、どうやらこの短編はアニメ化の際のBD、DVD特典だったものみたい。
 そして、あとがきでいよいよ物語の二本柱の決着に向けて進んでいくとのアナウンスがあったので、ここから物語のラストへ向けて一直線と言うことになるのかな。そうした戦いに後何巻費やすのかわからないが、これでその2つが解決したら終わりと明かされもうその目標に進んでいっているので、見通しが利いてきた。