アクセル・ワールド 21

内容(「BOOK」データベースより)

新生“黒のレギオン”を待ち構えていたのは、加速世界から退場したはずのバーストリンカー、オーキッド・オラクルによる心意攻撃“領土戦の無制限フィールド化”だった。謎の現象に危機感を抱いたシルバー・クロウは、メタトロンと共に最高度情報領域“ハイエスト・レベル”に移行、状況を把握しようとするが、そこに、突如新たなアバターが出現する。白のレギオン“七連矮星”の一人、スノー・フェアリー。そのF型アバターは、メタトロンとハルユキの精神的接続を断たんと攻撃を仕掛けてきた。窮地に立たされた仲間たちを救うべく、ついに黒雪姫とニコが駆けつけるが―!

 ネタバレあり。
 白のレギオン側の人間の強力な心意技で、戦いの場を領土戦ステージから無制限中立フィールドに移されたハルユキたち。ハルユキはメタトロンとハイエストレベルで状況確認をしていたら、そこに乱入してきて、二人のリンクを切断する攻撃をしかけてくる。その二人のバーストリンカーに限らず、心意技をキャンセルする心意技などとんでもない心意技を持つ敵バーストリンカーが多いこともあって窮地に陥る。
 主人公らを心意技でできた強固な氷壁に囲んで、その中でポイントを全損させようとする白のレギオン。空を飛べるシルバー・クロウとライム・ベルの二人が辛くもその場から逃れる。現実世界の戻ってニューロリンカーをはずそうとするも、現実世界に戻るためのポータルの前に強力なエネミ―が配置されている。
 ハルユキ達は追いかけてきた敵と交戦して危なくなったところを、トリリード・テトラオキサイドが助けに来てくれる。遠くのポータルまで行こうとするも空間変動の効果が及ぶのは半径二キロでそれより外に行けず、内のポータルにはビーイングがいるだろうし、どうしようと思っているとメタトロンから彼女の本体のいる芝公園地下迷宮(その二キロ内に含まれていた)に行くことを提案される。ダンジョンを攻略してメタトロンは本体で参戦して、他のメンバーを助けに行く。しかしステージが地獄ステージに変化したことで元々消耗していたメタトロンの力を奪った。
 友人である若宮恵を追いかけていた黒雪姫と、彼女とともに行動していたニコも無制限中立フィールドに参戦していた。全員が復活するタイミングで彼女らも戦闘に参加する。
 シルバー・クロウらはローズ・ミレディーを倒し、心意技で空間変更をしたオーキッド・オラクル(若本恵)に会う。なぜ若本先輩がこんなところにいるのかと尋ねると、全損して加速世界の記憶を失っていたが今日になって加速世界の記憶を取り戻したという奇異なことを話される。
 そして彼女の口から白の王の全損したバーストリンカーの復活を研究していて、自身の<親>であるバーストリンカーを復活させるために協力していることが語られる。
 しかしその<親>であるサフラン・ブロッサムを無限EKで全損させたのは、白の王たちであることをハルユキは知っていて、そのことを述べた。それで混乱するオーキッド・オラクル。しかしハルが強く願ったために、強化外装スター・キャスターとの一時的リンクが確立して、そこに内包されていたサフラン・ブロッサムの記憶が若宮恵に語りかける。その言葉で吹っ切れた若宮は黒雪姫と有田ハルユキの味方になることを決心する。
 なんにせよ黒雪姫の親友である若宮恵が自分の<親>のために敵対することになったが、ずっと前からのスパイとかではなく、その目的で黒雪姫に近づいたなんて裏もなかったことにホッとした。
 そのころ主戦場では、赤の王と黒の王の二人が参戦するもいまだに地形やエネミ―たちをけしかけられていたこともあって窮地が続いていた。しかし白のレギオン幹部のアイボリー・タワーがブラック・バイスに変身するなど、白のレギオンと加速研究会は明らかに関係があることはわかった。
 そしてオーキッド・オラクルが味方してくれたことで領土戦ステージに戻り、そこで素早い動きを見せた二人の王のおかげで領土戦に勝利する。
 マッチングリストには加速研究会の名はない。それで計画失敗と思いきや、奈胡志帆子がアイボリー・タワーがブラック・バイスに変身する姿をリプレイカードで録画していた。それが証拠にならないかとレギオンの皆に問いかけたところでこの巻は終わる。
 そういう映像は加工しようと思えばできそうでもあるから証拠になるかはわからないけれど、本当にそれが突破口になったら嬉しいな。