ソードアート・オンライン プログレッシブ 5

 ネタバレあり。
 久しぶりのプログレッシブの新刊、あとがきを見ると2年ぶりのようだ。今までは一巻一層ペースだったが、今回のエピソードはシリーズ初の上下巻で一層で下巻は5月発売のようだ。

 六層はパズルをテーマにした階層。最初の街スタキオンは宿をとっても、部屋に入るのにもパズルを解く必要があるとは大変だ。そして高い宿ほどその部屋に入るためのパズルがさらに面倒くさくなる。
 キリトが手に入れた5層ボスがドロップするギルドフラッグを持つこと、2大ギルドのどちらか一方に渡さないことにDKBリーダーも同意。案外穏やかにそのことについての話し合いは終わる。
 アスナは、そのアイテムが二大ギルドを内輪もめさせる絶好の道具だから黒ポンチョの男がキリトを襲ったと推理する。そして一人でどこかに行ったりしないこととキリトに言い含める。
 キリトとアスナのコンビはこの階層最初の街の領主とパズルの呪いに関するクエストを攻略していく。キリトは面白いクエストのギミックをネタバレをしないように黙っていたのだが、それによって自分だけでなくアスナをも危険にさらしてしまう結果となる。NPCに麻痺させられ、布袋に詰め込まれて馬車に乗せられて堂々と他のプレイヤーが近くにいるなか街中を移動するというイベントなのだが、その最中に件の襲撃者がNPCを襲い、その後キリトらを始末しようとしてきた。イベントを悪用して自分たちを始末しにきた、襲撃者たちを目にしてキリトは自分の不注意さを悔やむ。しかし二人は力を合わせて何とかその窮地を切り抜ける。
 そして敵が退散する時に残していった出所不明な毒ピックを手に入れる。
 襲撃者がNPCを倒したためにキリトとアスナが受けたクエストは、別のルートに移行した。今回のように別のプレイヤーがイベントNPCを殺めた不測の事態用のシナリオがあったようだが、キリトも今後このクエストがどうなるかを知らない。キリトも知らないイベントを二人で攻略していくという展開になったのはいいね。
 そのクエストを進めるより先に毒ピックについて調べることに決め、その武器についてキズメルに聞いてみることにする。
 その前に別エリアに進むための攻略組のダンジョン攻略に付き合うことになるが、ダンジョン内にあるパズルを前にキバオウとリンドが言い合いしている様子を見て、アスナは『あの二人、実は仲がいいんじゃないかしら』(P222)と言っているように、二人のパズルを巡る低レベルな言い合いは微笑ましい。
 そのダンジョン後にこの階層にあるダークエルフの城でキズメルと会い、彼女に毒ピックについて尋ね、二人はその城に宿泊して眠りに落ちたところで今回は終了。