魔法科高校の劣等生 24 エスケープ編 上

 ネタバレあり。

 七賢人のレイモンド・クラークは達也がトーラス・シルバーの正体だと言うことで、世論からの圧力で彼をUSNA主導の火星開発計画(ディオーネー計画)に加わらせようとしてきた。
 それに対して達也は魔法による核融合炉、『恒星炉を使った海水資源プラントの開発計画を発表』(P38)して、その計画(ESCAPES計画)を行うから参加できないと表明することを決める。
 そして前回誓約を解除したことについてはお咎めなし。達也がマテリアル・バーストを自由に行使できるようになった。誓約は彼が衝動的にその魔法を行使するのを予防するものだが、達也が暴走する可能性があるのは深雪に危害が加えられた時。その事態を防ぐためには達也の力を制御しないほうが深雪の安全が確保され、暴走の危険性が減るからいいと真夜は誓約の解呪を追認。
 それから達也の脅威を述べて彼を排除しようとする黒羽貢に対して新発田勝成がした話がいいね。
 達也はESCAPES計画実現のために四葉と強いつながりを持つ大物東道青波と会い、その承諾を得る。その後トーラス・シルバーの正体云々の件での会見をすることになり、その会見でトーラス・シルバーが達也と牛山の開発チームの名称であることを述べた後にESCAPES計画の発表を行う。そして他の国の有名な魔法師の中からもディーオーネー計画でなく、達也の恒星炉計画を支持する人もあらわれる。
 九島光宣はその会見を見ながら達也と共闘した時のことを思い出す。そうして思いだしたことが引鉄となって、周公瑾の亡霊が彼を乗っ取ろうとしてくるも逆にその亡霊を吸収する。ちょっと不穏で、いずれ彼が何らかの形で敵対や対立するようになるフラグのような気もするから少し気がかり。
 会見後USNAのクラーク父子が改めて達也を勧誘に来たけど、付けいる隙を見せずにしっかり拒絶してみせたのはいいね。
 達也のマテリアル・バーストの脅威があるからUSNAはディオーネー計画で火星に追放しようと画策しているのだし、それが叶わないので強攻策として暗殺を試みるところも出てきた。
 新ソ連のベゾブラゾフが遠隔から魔法で達也を暗殺しようと試みるが、深雪や水波との連係プレーでその暗殺を回避する。しかし達也のそれに対する反撃はベゾブラゾフが調整体魔法師を介して攻撃していたということもあり、ベゾブラゾフに痛手を与えることはかなわなかった。そしてベゾブラゾフの攻撃を防いだときに水波は力を限界まで振り絞って倒れてしまった。