砂糖の世界史
- 作者: 川北稔
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1996/07/22
- メディア: 新書
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内容(「BOOK」データベースより)
茶や綿織物とならぶ「世界商品」砂糖。この、甘くて白くて誰もが好むひとつのモノにスポットをあて、近代史の流れをダイナミックに描く。大航海時代、植民地、プランテーション、奴隷制度、三角貿易、産業革命―教科書に出てくる用語が相互につながって、いきいきと動き出すかのよう。世界史Aを学ぶ人は必読。
歴史系の本は読むのに、途中でだれてしまったり疲れてしまったりすることもあるけどこの本はそんなことを感じずに読了できた。
第6章の題になっている「砂糖あるところに、奴隷あり」、というように砂糖作りと奴隷制ってかなり大きくかかわっているんだな。日本でも江戸時代、薩摩藩が琉球や奄美大島で砂糖を作るのに人を奴隷状態においているし。
一七世紀のイギリスで紅茶に砂糖をいれる習慣が始まったのは両方とも当時高価で、二重の意味で効果が期待できた、「ステイタス・シンボル」になった。というのは面白い。
5章では砂糖以外の「世界商品」、茶・コーヒー・チョコレートの受容について。
初期の日本人移民は、奴隷制度が廃止されたため、それに変わる代替労働力として、中南米やハワイの砂糖プランテーションで働いた人が多いというのははじめて知った。