ソードアート・オンライン プログレッシブ 6

 ネタバレあり。
 キリトとアスナは、再びキズメルと協力してこの階層(6層)でのエルフ戦争キャンペーン・クエストを行う。
 スライムは核を壊せば倒せるという設定で、光でその核の場所がわかる。そして剣技のエフェクト光で核を見つけて切りつけるという、ちょっとした技があることをキリトが説明。そうしたプレイヤーの工夫を感じさせる細かな技や設定はいいね。
 今階層のキャンペーン・クエストは比較的順調に終わる。そしてダークエルフの拠点に帰ってくると、他のキャンペーン・クエストを進めているパーティー、キューザックと遭遇する。彼らから非攻略集団、はじまりの街でゲームクリアを待つ待機組の話を聞く。はじまりの街の中でもお使いや探し物系のクエストなど安全に稼げるクエストがある。クエストも有限だし、毎日できるクエストは受けるのに半日かかるという状況になった。クエストでは金だけでなく経験値も貰えるので、『はじまりの街の圏内クエを全クリした時点で、みんなレベル5まで上がってたからな』(P89)そのレベルの上昇による安心感もありようやく街の外に出る。しかし一度命の危機を感じたことで、キューザックはクエスト専でやっていくことにしたことを聞かされる。そしてキューザックから、領主サイロンが他のプレイヤーの前からも姿を消したことが語られる。
 クエストクリアの翌日に二人は彼女と遊ぶ約束をする。翌日の早朝にキリトはガレ城が安全か屋根に上ると、そこから中に入れる場所を見つけて入ると謎の老人NPCの部屋にたどり着く。その老人は瞑想術の達人であるブーフルームで、そのまま瞑想の上位スキルである覚醒スキル取得のための修行フェイズに入る。こうした正規ルートではない場所で特殊スキルを手に入れるというのはなんかお得感があっていいよね。
 覚醒スキルの説明は『極限まで精神を集中させ、秘められた力を引き出す』(P159)というもの。SAO1巻の茅場撃破の場面でキリトが動けたのがこのスキルで説明できるけど、本編のゲームシステムを超えたものが作用したという感じのほうが好きかな。
 キズメルとスタキオンの街へ行くとミィアというNPCの少女から声をかけられる。彼女はサイロンと先代領主の召使だったセアーノの娘で、彼女の口から母は領主の死を知ってどこかに行ったことなどが語られる。その後ミィアをつれて一旦ダークエルフの拠点であるガレ城に戻る。戻って暫くするとフォールン・エルフの襲撃がくる。そのフォールン・エルフたちを相手にした戦闘シーンもいいね。
 その後アルゴからのメッセージをみて、ミィアの母セアーノがこの階層のボスの居る場所を目指しているのではないかと推察する。そしてキリトとアスナ、ミィアはこの階層のボスのいる場所を目指し、キズメルからわかれぎわに貰った湖をわたる秘薬を使ってショートカットする。しかしそれでもセアーノが大分先行していることを知ってフロアボスのいる場所に急いで向かう。特殊なアイテムを持つセアーノはダンジョンギミックもモンスターも撃破しながら進んでいる。そのため一行は戦闘なしでひたすら走って彼女に追いつこうとして、フロアボスの部屋の前でぎりぎり追いつく。そして直ぐ近くまで来ている攻略集団を待って、セアーノや彼らと一緒にボス戦に挑むことになる。特殊な展開になったことで、ダンジョンを走り抜けるという一風変わったことをすることになったのは面白い。