ゴブリンスレイヤー 8

 

ゴブリンスレイヤー8 (GA文庫)
 

 

 ネタバレあり。

 2章でゴブリンスレイヤー達が海に出て大海蛇と戦っている。彼らがゴブリン以外と闘う依頼を受けるのは珍しいと思っていたら、元々は海ゴブリンに漁場が襲われているという依頼があったのできてみたら、海ゴブリンと言われているのは話の通じるインスマンス的な人々で、彼らから魚が減った原因は大海蛇にあると聞いて、大海蛇退治に乗り出すという流れで大海蛇と戦ったようだ。

 今回ゴブリンスレイヤーたちは剣の乙女の依頼で、都へ向かう街道にゴブリンが跋扈しているということで彼女の護衛として都へ赴くことになる。その道中で野営中に襲ってきたゴブリン集団と戦う。

 都へ到着。ゴブリンスレイヤーがこの頃ゴブリン退治に専念できていないが、楽しかったと言ったので鉱人道士や蜥蜴僧侶は驚くが、その後にゴブリンスレイヤーは『だが、そのたびにゴブリンの影がちらつく』(P128)とも言う。

 都市の大浴場にいった女神官と妖精弓手は、そこで兵士に変装して王宮から抜け出してきた王妹と出会う。そして王妹は女神官の服を失敬して、その服を着て冒険者の真似事をする。そして行商人とついて街の外に行こうとするもゴブリン集団に襲われて、王妹が連れ去られる事態になる。都へ戻った行商人の報告もあり、王たちは王妹が外に出てゴブリンに連れ去られたという事態を把握する。しかし事態が公になることも国に大きなダメージなので、信用のおける冒険者たちに依頼することになる。ゴブリン達の居場所は剣の乙女が受けた啓示もあって、死の迷宮というかつて魔神が地下十階の最奥にいた迷宮だということがわかる。王たちは別件で頼むことのある勇者一行に頼むわけにもいかないので、かつて魔神を討った冒険者の一人である剣の乙女に頼む流れとなる。それに剣の乙女が怯えていると女商人(かつての令嬢剣士)がゴブリンスレイヤーたちを秘かに呼んでいて、ゴブリンスレイヤー達のパーティーがそのゴブリン退治の依頼を受けることになる。ゴブリンスレイヤーたちを見て剣の乙女が安堵しているのがいいね。

 昔地図役(マッパー)であったという剣の乙女から死の迷宮の地図を渡されて、一行は馬に乗ってその迷宮へ向かう。そして途中で戦闘から遅れたゴブリンたちとの戦闘もあったが、死の迷宮に到着。

 現在はゴブリン達が巣食う迷宮に挑むゴブリンスレイヤーたち。その迷宮でゴブリンたちの首魁である小鬼の邪神官を倒し、そのゴブリンの邪神官が呼び出した魔神の手という強大な存在も満身創痍となりながら知恵を絞り倒すことができた。そして王妹を保護して帰還しようとするが、ゴブリンをすべて倒してはいなかったので帰り道に待ち伏せしていたゴブリンの大集団と対峙することになるという絶望的な状況に陥る。しかし剣の乙女が勇気を奮い起こし神殿勢力を率いて死の迷宮までやってきてくれたおかげで、ゴブリンスレイヤーたちは救われた。ゴブリンを恐れていた剣の乙女がゴブリンスレイヤーたちを助けるためにゴブリンが巣食う迷宮まで行った。その大きな一歩を踏み出した勇気に感じいる。