オーバーロード1 不死者の王

オーバーロード1 不死者の王

オーバーロード1 不死者の王


内容紹介
その日、一大ブームを起こしたゲームはサービス終了を迎えるはずだった。
――しかし、
終了時間をすぎてもログアウトしないゲーム。
意思を持ち始めたノンプレイヤーキャラクター。
なにやらギルドごと、異世界に飛ばされてしまったらしい! ?

骸骨の肉体を持つ最強の大魔法使い――モモンガの本当の伝説がここからはじまる!


ネットで圧倒的人気を誇るWEB小説が堂々書籍化!!
イラスト、総フルカラー掲載!!


 近所の本屋で買ったが、棚差になっていて背表紙のタイトルの文字が小さいから何回かみてようやく気がついた。
 大幅改稿というだが、全体としてweb版よりもすごくよくなっている!正直、1巻あたりはまだまだ面白さが出ていない部分だと思っていたので期待値が低かったので、驚かされた。というか、この後結構ストーリー替わりそうな展開だなあ。
 セバス、人間形態はもっと線が細くて俊敏そうな外見のイメージだったが、思っていたよりも貫禄があるイラスト。
 デミウルゴス、顔立ち東洋系だったのか、悪魔と言う言葉のイメージから西洋系の顔立ちでイケメンなのかと思っていたが。
 アンデッド創造が上位・中位・下位の三分割になり、デスナイトが中位に当たるように変わる、チートの妄想が広がる余地が増えて嬉しい(笑)。あと、ナザリックの面子の人数も増えて、戦力も増大したのもチートの妄(ry。レベル60までの攻撃の無効化できるというアインズ個人の能力の強化もいいね。
 金属糸でできた装備を身に纏ったスレイン法国の部隊、この世界にもいちおう金属糸はあるんだ、web版では腕利きのワーカーもその存在を知らなかったから、設定変更なのか、それともごく一部でしか知られていないだけなのかどっちだろ?
 アインズの知力も上がっているようで、そのことが一番嬉しい改変だ。正直web版のアインズは、慎重に行動しようと思っているわりには間が抜けていて軽率で、場当たり的な対処が多く、言動もナザリックの面々にフィルターがかかっていなければボロがでているのが丸わかりで、ナザリックのトップとして据えるには大分貫目が足りないので、主人公が出てこないときの方が面白く感じていたが、書籍版では他人に対する無分別な情けがなくなり冷淡になったので安心して読める。この世界に足がかりを持っていない人間(?)が情けをかけても、無駄な散財・浪費にしか思えなかった(特にエンリの村への援助とか)、まずは自分とその部下を第一にして、確固としたこの世界での基盤を持たなければならない、ということを理解していなさそうだったから特にそう感じた。web版では正直アインズが自分を安売りしているから、忠誠を誓っている部下があまりにも報われない(アインズが自分を安く売ることで、彼らの価値も下げているので、アインズは部下をちゃんと評価していないことになるから報われてないという印象が強かった)と思うことが多かったので、書籍版では自身の安売りをしないだけの思慮がありそうなので本当にほっとした。この一事の変更だけでも書籍版は最後まで読み続けようと思った。ナザリックを外からかくそうと試みていたのにもすごく好印象を持った。
 ガゼフ、王国五宝物のうち現在確認されている4つを装備することが許されているって、平民出の人間に(領土を持っていてとかなら、持ち逃げしたりはないだろうと安心できそう(で、貴族ならプライドとか後代における(子孫に受け継がれる)名も考えて軽率な行動には出ないだろうから理解できるの)だが。ガゼフが領土を貰ったのなら別に不思議でもないが)よくそんなの渡せるな、王の度量の広さがこの一事でもわかるわ。そして、ガゼフ、既婚者か(これは追加設定かな?)。
 六大神、600年前後輪で、ユグドラシルのマジックアイテムを神が残した至宝としているということは、そいつらはプレイヤーで確定か!
 天使を召還して戦闘させたり、それの行動の指示に命令形を使うのは、雨乞いみたいに神を敬うのでなく、神の使役という方向な信仰になっちゃってるな。
 アインズ、「最も愚劣な選択肢を選ぶものだ」「そろそろ交代だな」などの台詞や対スレイン法国の部隊との戦闘シーンとか格好いいなあ。これはweb版のアインズ(笑)ではなく、アインズ様ですわ。書籍では、アインズ様は行動に危なっかしさがなくて素敵だ。アインズ様は本当に魅力的なキャラにバージョンアップがなされたな。だからきっと書籍版では、アインズの行動・言動のあまりの不味さに見ていられなくなって、読むのが辛くなるほどのことは起きないだろうから安心だ。